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“ハレの日パーク”

ゲストブログ

「日本を美しくする会」を24年間勤め、退任後顧問となられた田中義人会長(経営者としてはまだ現役)。

実は2年ほど前、岐阜県恵那市に住むこの田中家の「家族史」の制作をお手伝いしたことがある。50ページにわたるこの家族史「田中家の無形の財産を次の世代に繋ぎたい」という田中会長の熱い想いにより作られた。内容は田中会長のご両親の生き方を中心に、ノンフィクションの物語風に構成されていく。当時の写真はあまり多くないため、物語の切り替えには、特徴的なシーンをイラストに起こし展開した。

 その中で田中会長はこの事を孫子の代に伝え残したかったのだろう、と感じる印象的な場面があった..

田中会長の父親(田中春雄氏)が新たな商売を模索していた時期の話。「何か新しい商売はないか。とはいえ、恵那の人たちに迷惑をかけたり、人の仕事を奪うような真似はしたくない。これまでにない初めての仕事じゃなければいけない。」春雄氏の地域に貢献できる商売をするんだという意志が伝わってくる言葉だ。その後様々な苦難がありながらも、今では地域にしっかりと根ざした中堅企業となっている。ビジネスにおいて、このような軸となるこだわりを持つことは、重要ではないだろうか。

 今回、改めて「田中家の家族史」を手に取り気づいたことがある。それは家族の歴史を振り返ることはまさに温故知新なのだ、ということ。家族史の冒頭には、田中会長がご両親と地域に対する想いを語ったこんな言葉がある。「恵那の地をこよなく愛し、地域の人たちに喜ばれることを励みとし、仕事や社会活動に心血を注いだ春雄と政榮。私は

その足跡をたどったこの家族史を通じて、ふたりが示してくれた『徳を継承し、不徳を戒めていく』という素晴らしい生き方の財産を次の世代へと伝えたい。」

時代背景だけでなく、先代の生き方や価値観、仕事に対する信念を知る。そして、なぜ今自分たちがここに至るのかを考える。そうすることで自ずと、これからの自分たちが大切にするべきことも見えてくるのだ。 これぞまさに温故知新、古きを訪ねて新しきを知るってこと。今一度、自分自身のルーツを振り返り、先代、先々代が何にこだわって生きたのかを知ってみるのも良いだろう。

私の場合は家族史じゃなくて、自分1人の中島史でもいいかなぁ~ここまででは、それほどの物語性はないようなそう、ここからのMemuroワインヴァレー構想を成功に導いてこそ、物語はクライマックスへふっふっふ。

 (あれっ、ところで誰が読むんだろう)

ゲストプロフィール

中島セイジ氏(なかじま・せいじ)

経営デザイナー
株式会社QB総合研究所 代表取締役
1985年に企業マーケティングおよび広告戦略を中心にプランニングを行う株式会社クオ-ターバックを設立。1993年には中小企業を主体とした企業戦略研究会「αクラブ」を開設、主宰。経営デザイナーとして業界・地域を問わず数多くの企業を支援する。
2003年よりこれからのビジネスのあり方を発信する「ビジネスの達人」や「時流度チェック」は、ホームページ、メールマガジン、携帯サイトなどで人気コンテンツとして注目を集めている。著書に『非効率な会社がうまくいく理由』(フォレスト出版)『儲けないがいい』(アチーブメント出版)がある。
2015年には、北海道十勝の芽室町でのワイナリー構想に向け、株式会社十勝里山デザイン研究所を設立。
2017年にはNPO法人「里山と生きる協会」の発起人として活動。

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