選挙期間のまっただ中になると、SNSでは言葉が強くなりがちです。最近よく目にするのが、誹謗中傷の決まり文句のように使われる「あいつは日本人じゃない」という言葉です。けれども、そもそも「日本人」とは何を基準に決まるのでしょうか。
答えは、実はとても明確です。日本国籍を持っている人が、日本国民です。目の色や肌の色が一般的なイメージと違っていても、日本語が得意でなくても、日本国籍を有していれば日本の国民です。反対に、どれほど日本で長く暮らし、日本文化を深く理解していても、日本の戸籍がなければ法的には日本の国民ではありません。
それでも「日本人ではない」という言葉が軽く使われてしまうのは、私たちが日常生活の中で国籍を意識する場面がほとんどないからかもしれません。国籍を強く意識する数少ない機会が、パスポートを取得するときです。申請時に戸籍の提出を求められるのは、海外で「私は日本の国民です」と日本政府が公式に証明するためです。パスポートの根拠には、必ず戸籍があります。
日本の国籍制度は、明治時代から一貫して血統主義を採っています。日本で生まれたかどうかではなく、親のどちらかが日本の国民であるかどうかが基準です。そのため、海外で生まれても、両親のいずれかが日本人であれば、日本国籍を取得できます。たとえ一度も来日したことがなくても、日本の国民になり得るのです。
これは、出生地主義を採るアメリカとは大きく異なります。アメリカでは、親の国籍に関係なく、国内で生まれれば自動的に国籍が与えられます。この制度の違いが、移民問題や政治的対立の背景にもなっています。
家系図や戸籍を辿ることは、単に先祖の名前を知る作業ではありません。自分がどのような制度のもとで「日本の人々」としてつながってきたのかを、静かに理解する行為でもあります。意見がどれほど違っても、日本国籍を有する人は日本の国民です。その事実は変わりません。
もしご自身の家系や戸籍のつながりを、もう少し丁寧に見つめてみたいと感じたら、家系図を形にすることはとてもよい入り口になります。過去を知ることは、今の自分の立ち位置を知ることでもあるのです。
当社は戸籍から家系図を制作するサービスをしています。ご興味ありましたらお問い合わせください。
参考文献
遠藤正敬著 「戸籍の日本史」インターナショナル新書
メイン写真撮影
kscz58ynk (写真AC)
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家系図制作について