ブログ

“ハレの日パーク”

ハレの日マーク

前回はDE&Iの意味と、正社員、契約社員の募集だけではなくアルバイトさんを募集するにあたってもDE&Iの実践がされているかが問われるようになったとお話しました。

今回はDE&Iの中でも“E”の部分、”公平“について、”平等“との違いを含めてお話します。

 

さて、平等とは性別、年齢、国籍、宗教などの属性にかかわらず社員皆が同じ権利を有し、同じ扱いを受けることをいいます。世界人権宣言の第一条にあるとおり、

「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。」をそっくり企業内にて実践するものです。企業にとってとても大事なのですが、これがないがしろにされると様々な問題が発生します。

 

たとえば報道でも語られている技能実習英の問題もこの“全ての人間は平等”に扱わねばならないことに反しています。

技能実習生の問題とは一部の会社が制度を悪用して、実習生に対し、

*技能習得を目的とするのではなく単なる労働力としてみなす

*パスポートを取り上げる

*過重労働

*賃金の未払い

*さまざまなハラスメント  等々

これらのことは明らかに“全ての人間は平等”に反しています。

そして、ようやく政府は重たい腰をあげて制度を見直すと報道が最近あったばかりです。

 

D&Iすなわちダイバーシティ&インクルージョンでは、性別、年齢、国籍、宗教などの属性を超えて多様な人材が個性や能力を認め合い包括的に活躍できるようにするという考え方です。

差別を撤廃し、偏見をなくすことで皆が気持ちよく社内、部署内の目標に向かいやすくなり、チームワークが活かされると言われています。

 

さて、最近はこのダイバーシティ&インクルージョン、D&Iに加え、Equityを企業に取り入れることとなってきました。

そこで“公平”とはというと、社員皆に同様のチャンスを与えることを意味します。

当然ながら、それぞれの人のバックグランドは違いがあります。そのようなバックグランドに応じた必要な支援に取り組むということです。

多様な個性を活かしてチャンスの機会を公平に社員に提供することで企業が今までとは違う視点、角度から物事を捉え、従来ではなかった発想をすることを期待するものです。

 

営業部門ではない社員がSNSを利用して商品をインスタに掲載したら大きな反響を得て売上増につながったという例もこれにあたります。

 

平等と公平の概念の違いでよく表されている絵があります。

ここにフェンス超しに野球を見たい3人の青年で表現されています。(企業で言うとこのチームの目標はフェンス越しに野球を見ること)

一人は背が高く、何もなくてもフェンス越しに野球を見られる青年

一人は少しだけ背が足りず、もう少し身長があればフェンス越しに野球を見られる青年

一人は背が低く、フェンスの先が全く見られない青年

 

この3人に野球を見るという目標をかなえてあげるためにどうするかというと、“平等”の思想では3個の踏み台を1人1個与えるというもの。最も背の高い青年は何もなくても見ることできるので、踏み台は不要です。真ん中の背の青年は踏み台が1個あるとフェンス超しに野球を見ることは可能です。最も背の低い青年は踏み台1個では足りません。踏み台が3個あれば1個は真ん中の背の青年に渡して、2個を一番背の低い青年に渡す。すると皆がフェンス越しに野球を見ることが可能となるという絵です。(企業でいうとこうして目標達成となる)3人が野球をフェンス越しに見るという目標に対しての解決になります。

 

企業では、このように目標達成に対して、踏み台が2個必要な人がいればその人に必要な支援を提供することで(Eの実践)、D&I(多様性や包括性)を促進して、企業と社員、そして社員間同士の信頼と尊敬が発生しビジネスをよい方向へ(目標達成へ)と導くものです。

 

ちなみに冒頭の絵では、社員皆に同じ大きさのクッションを同じ数だけ分けているので”平等”です。ここにいる人はそれぞれ、バックグランドの違いがあるので共通の目標に達成するために、その人に応じたスキル開発や情報の提供をし、それぞれが活躍するシーンを確保すれば従来にはなかった意見やアイデアが生まれてくるということです。もちろん従来になかった発想を受け入れる企業側の対応が必要なことは言うまでもありません。前例がないから・・・でせっかくの新アイデアが活かされないのであればとてももったいないです。

 

企業にとって、取り入れていくべきDE&Iの実践、いい人材が長続きしない場合や、いい人材が欲しい時は考えてみるべきだと思います。

前回はこちらから↓

DE&Iの実践は企業のサステナビリティにつながる①~会社経営も人間関係!~ | ブログ – ハレの日製作所 (hare-no-hi.co.jp)

お問い合わせ

メールでお問い合わせ